私の提言「願い」

妻沼高等学校PTA会長 石田 克己

 もう何年?何十年前になるか定かではありませんが、妻沼線、熊谷駅からの電車が廃線になりました。私も聞いた話ではありますが、妻沼線は妻沼高校にとって通学には欠かせない生命線だったらしいです。それ以来生徒は、路線バス、自転車等で毎日通学をしてきました。

 妻沼高校は、埼玉県の端に位置し、県境である利根川がすぐ近くにあります。特に冬は、県は違いますが上州名物の空っ風をまともに受けてしまい、風上に向い自転車をこぐ生徒は、前に進まず、見ていて可哀想です。

 いつからか、どこからか、生徒のためになるスクールバスの声が上がりました。運良く賛同をしてくれるバス会社も見つかり、実現できるようになりました。

 ただ実際に、バス会社、学校、PTA、後援会と会議を開くと、越えるべき壁が数多くあることに気付きました。

一 現在の路線バス会社の承認
二 路線バスとの違いを明確にする。
三 学校が運営するのではなく、後援会が主体になる。

 数えると切りなくあって、気が遠くなってしまいました。ただ、全ての人達に共通していたことは、「生徒のために」でした。問題を一つ一つ解決、バス会社と打ち合せを夜遅くまで、何度も行い、最終的にはバス停は設置できない、バス内では料金の支払いはしない等不自由ではありますが、試行運転までになりました。決められたルールの中、みんなの思いが実現し、感激しました。

 私は、文章が得意ではないため、これまでの全ての人達の苦労を上手く文章にできません。

 でも、関係者の思いは、しっかりと受け止めていると思います。スクールバス。白い車体に妻沼高校の文字。公立高校では初めてのこと。生徒たちも自慢できることだと思います。

 記事を読んだ皆さん、機会がありましたら妻沼高校を訪ねてください。全てをお話します。

 最後に、「信は力なり」。

前のページへ 「埼玉県高P連だより」Topページへ 次のページへ