本校は、創立33年目を迎える全日制普通科の男女共学高校です。現在、863名の生徒が在籍し、「希望を持って努力し、自己実現できる生徒」の育成を教職員・保護者・地域が一体となってめざしています。
図書館は、創立30周年に同窓会による記念事業と、県による改修事業が行われ、木製主体の温かみのある、明るく開放的な雰囲気にリニューアルされました。生徒の利用が絶えない施設です。
埼玉県では、各高校図書館に専任の司書が配置されており、その司書が中心となって図書館が運営されています。
実はこれは、全国的に見ても珍しい、先進的な施策です。
しかし小中学校については、自治体によって学校図書館職員の配置は様々で、本校に入学してくる生徒も、大半は図書館に『人』がいなかった学校の出身者です。そこで本校では、司書がいる図書館ならではの次の3つの活動に重点をおいています。
これらのことを通して、生徒の三年間に寄り添い、「図書館とは楽しく、役に立つ機関である」という体験と記憶をもって卒業してもらうことが司書である私の目標です。
しかし、司書だけの頑張りでは限界があります。そこをカバーしてくれるのが、生徒会の一組織である図書委員会のメンバーです。本校の図書委員会は人気が高く、毎年高い競争率をくぐり抜けて委員になる、やる気のある生徒ばかりです。利用者の目線でよく図書館を見て、時には司書にアドバイスをくれる、心強い存在となっています。
さらに今年の文化祭では、図書委員会が科学部と協同してプラネタリウムを製作、上映しました。図書館に出現した巨大ドームは、ダンボール製でありながら大変完成度が高く、評判となりました。
委員の思い入れがあるこのドームは、今でもその天辺部分だけ、館内に残してあります。
このように大きな企画を成し遂げることが出来たのは、今年度、文部科学省から「読書活動優秀実践校」として表彰され、自分たちが関わる図書館に自信と誇りを持てたことも影響しているようです。
お子さんの通う学校でも、様々な学校図書館の活動が展開されていることでしょう。ぜひご家庭でも、話題にしてみて下さい。