福井大会分科会報告

全国高P連研究発表 県立吹上秋桜高校 PTA会長 秋庭 由美子

 全国高P連研究発表のテーマは「進路選択と親子のコミュニケーション」でした。

 第一部の講演では、リクルート進学総研所長の小林浩氏から「高校生と保護者の進路に関する意識調査」の分析結果の紹介がありました。「生徒と保護者のコミュニケーションは良好だが、過干渉の親が増加している。子供の話をよく聞き、尊重しつつアドバイスをするとよい」というお話が、大変参考になりました。

 また、グローバル化については、「15年後の皆とはどういう人ですか」との問いに考えさせられました。

 第二部では座談会が行われました。高校生や保護者、進路の先生の生の声が聴け、有意義な分科会でした。

第一分科会 県立栗橋北彩高校   PTA会長 川田 喜庸

 全国大会の第一分科会に参加いたしました。

 分科会の発表では代表4校の発表がありました。それぞれの学校の特色や、特長を生かしつつ、子供たちの良き理解者としての親が学校と上手くかかわっていることなど、強く感じ取ることができました。

 以前は青年会等の流れで「おやじの会」等が有り、PTAにお父さんが携わっていた流れが、母体は何であれ再び「おやじの会」が蘇り熱くなっているのかなと感じる発表がありました。現代のイクメンブームに乗って、お父さんの関わりが増えると、更にPTA活動が何につけ盛んになっていくように思いました。

 発表に携わった学校の皆様お疲れ様でした。

第二分科会 県立鶴ヶ島清風高校 PTA会長 佐藤 正彦

 第二分科会は、越前市文化センターで行われました。記念講演は、福井県立恐竜博物館特別館長の東洋一氏をお迎えし「福井の恐竜〜アジア、そして世界へ〜」を主題に、勝山市から発掘された小型肉食恐竜から鳥類へ進化した恐竜が発見されたという興味深い内容でした。研究発表では「進路指導とPTA〜立志と目標追求への啓発」をテーマに、埼玉県立越谷北高校・新潟市立明鏡高校・愛知県立東海商業高校・沖縄県立那覇国際高校からそれぞれ特色ある取り組みについて発表がありました。特に幸せな進路の実現に向けて親子で考えるキャリア教育の活用は、印象深いものがありました。

第三分科会 県立北本高校 PTA会長 森 直子

 第3分科会は、「生徒指導とPTA」をテーマに、〜連携・協働への啓発〜というサブテーマの下、福井フェニックスプラザにて行われました。

 アトラクションで登場した福井県立金津高等学校吹奏楽部のみなさんの素敵な演奏に会場が酔いしれる中、北海道・東京・大阪・山口の4校のPTAから発表がありました。いずれも学校との連携を深め、学校の役割を十分に補う活動ぶりでした。

 よりよい高校生を育てるため、各PTAとも学校・地域等の特色にあわせた活動がなされ、とても参考になりました。質疑応答の時間も、「お笑い三唱」により独特の雰囲気が作り出され、活発な意見交換が行われました。

 PTAとして今後も学校側との連携を深め、親として子どもたちと真正面から向き合っていきたいと改めて考えさせられた分科会でした。

第四分科会 県立大宮東高校 PTA会長 千島 洋子

 第4分科会は、敦賀きらめきみなと館を会場として、家庭教育力への啓発を目指した、4つの事例発表を聴くことができました。

 岩手県立金ケ崎高校では、保護者の学校行事への参加やPTA活動の参加率の向上への取り組み。2つ目、山梨県北杜市立甲陵高校では、PTA活動に豚汁づくりやそば打ち、キャリアトークなどを取り入れての、親子の数多い接点づくり。3つ目の長野県豊科高校では、学校・生徒・PTAの三者が絆を深める活動を通して、ネットトラブルなど積極的に課題解決に取り組む様子。そして、4つ目の島根県立松江北高校では、進路実現に向け、PTAやOB、地域・行政まで視野を広げた職業人講話による取組でした。

 いずれも促進型のPTA活動として、家庭の教育力向上を目指すための親子のコミュニケーションの活性化について、 学校との連携強化の必要性を改めて考えさせられました。

特別第一分科会 県立大宮工業高校 教育後援会副会長 阿部 正巳

 分科会のテーマは「ものづくりの国、巧の技は次代へ」でした。福井県では、鯖江の眼鏡、越前和紙、越前漆器等「ものづくり」の技術が今も培われています。この匠の技を次代へ継承するための方法を学び、高校教育との共通性を探るためにパネルディスカッションが行われました。パネラーの意見を紹介します。ものづくりに携わる人材としては、根気があること、挨拶ができることを挙げていました。また、ものづくりの意義を教えるためには、様々な体験が重要であると述べていました。これらの意見は、高校教育においても大変重要な視点であり、PTAと学校が連携し、人材育成に取り組むべきと再認識しました。

特別第二分科会 県立川越西高校 PTA副会長 黒沢 きよ子

 特別第二分科会は、「自然・命、守るべき宝は今も」をテーマとし、サブ会場の敦賀市民文化センターで行われました。パネリスト3名から「命のビザと人道の港 敦賀」「生物多様性ホットスポット 中池見湿地でのボランティア活動の広がり」「みんなで取り組む自然と地域の再生 三方五湖自然再生に向けて」の発表がありました。ラムサール条約湿地に登録された三方五湖と中池見湿地の保全活動、第二次世界大戦中ユダヤ人に「命のビザ」を発給した杉原千畝氏の人道など多くを学びました。ユダヤ人難民の敦賀上陸は、地元の人も知らない人が多く、命の大切さ・平和の尊さを伝えていく難しさの中、取り組まれている様子が印象的でした。

前のページへ 「埼玉県高P連だより」Topページへ 次のページへ