全国高P連大会山口大会の報告

県立不動岡高校 PTA会長 木村 弘


萩市立明倫小学校児童による朗唱

下村博文文部科学大臣の基調講演

アトラクション「お笑い体操」

 平成25年度第63回全国高等学校PTA連合会大会は、8月21日〜22日、明治維新に大きな役割を果たした人物を数多く輩出した吉田松陰が開いた「松下村塾」の生まれた地、山口県において、県立スポーツ文化センター等、山口市5か所、宇部市2か所の計7か所を会場に全国の高等学校PTAから約1万人が参加し開催されました。

 大会のメインテーマは「夢から志へ」、サブテーマは「たくましく生きるチカラを育むために、今、私たちができること」を掲げ、数々の講演や発表、分科会が行われる中で、より良い高校教育、これからのPTA活動のあり方等についての研究協議が行われました。

 開会式では、大会会長である全国高等学校PTA連合会の相川順子会長から「子どもが小さかった頃に夢みて憧れた職業を学年が進むと諦める傾向にあるが、高校生が社会の一員として自分の夢を成し遂げられるよう、私たち大人の役割を本大会で確認しよう」と、また、多々良健司山口大会実行委員長から「山口で皆さんの思い、今後に向けていろいろな知恵が集まることを祈念します」とのあいさつがありました。また、来賓の下村文部科学大臣、山本山口県知事、柳居県議会議長からの祝辞をいただきました。

 表彰式では、埼玉県内から優良PTA文部科学大臣表彰として春日部女子高等学校PTAが、PTA活動振興功労者表彰では春日部女子高等学校PTA元会長の熊谷哲郎氏が、全国大会会長表彰では久喜北陽高等学校の三井昌美氏、深谷商業高等学校の福田彰氏、和光国際高等学校の坂本寿江氏の3名が表彰を受けました。

 基調講演は、地元山口県選出の安倍晋三内閣総理大臣から、家庭教育・PTA活動は極めて重要であるとのビデオメッセージの後、下村博文文部科学大臣より「日本の教育の再生」をテーマに一時間半にわたり行われました。現在の日本の教育について、過去や諸外国と比較した具体的な統計データや資料に基づき、学力の下落傾向が続いており、学習時間・教育費用とも諸外国よりも低く、また、高校生自身の自己評価も低く、さらに海外留学生も減少していることなどの分析結果が示されました。日本政府としてはこうした結果やグローバル化などを踏まえ様々な場面での教育の再生を重要課題として力を注いでいくとの力強い話がありました。

 また、大会開催地であるかつての長州藩の若き藩士たちが、鎖国の禁を犯して命がけで渡英してから今年が150年目にあたり、後に彼らが日本の近代化を支えたことなどが紹介され、教育の影響力の大きさ、その抜本改革の必要性について述べられました。

 来年の大会開催地は福井県と決定されており閉会式では福井大会実行委員長に大会旗が引き継がれました。

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