平成27年度第65回全国高等学校PTA連合会大会は、「未来圏からの風をつかめ!」をメインテーマに、「新時代を担う君たちと共に」をサブテーマとして8月19日(水)〜21日(金)に開催されました。会場は岩手産業文化センター(アピオ)をメイン会場とする7会場で全国の高等学校PTAから9539名(埼玉488名)が参加して開催されました。
開会式では、大会会長である全国高等学校PTA連合会会長の佐野元彦会長から「東日本大震災以降、被災地での初めての大会となる。復興への道のりや人々の気概に触れてほしい。今大会で未来圏からの風をしっかりつかんで各学校に持ち帰り、実践に生かしてほしい。」と挨拶がありました。
また、渡辺正和岩手大会実行委員長から「全国高P連の募金・義援金に感謝します。感謝を示すまたとないチャンスと思い本日の準備をおこなってきました。子供たちに未来圏の風をつかんでもらい、未来への希望を持つ契機になってもらいたい。」と挨拶がありました。
来賓の下村博文文部科学大臣からは「大震災の復旧復興が進みつつあり、全国高P連発祥の地でもある岩手県で開催されることは大変意義深いものがあります。」と話され、その後37項目の教育改革の施策の説明がありました。教育改革が進行している中、文科大臣から直接説明を戴きました。最後に「保護者と意識を共有し改革を進めていきます。」との祝辞をいただきました。表彰式では、埼玉県からは優良PTA文部科学大臣表彰として浦和第一女子高校PTAが、PTA全国大会会長表彰では越谷北高校PTAが、個人では大宮南高校PTA橋本朱美氏、小川高校PTA山崎宏志氏、越谷北高校PTA並木利美子氏が、役員等表彰では前埼玉県高P連会長大山重憲氏が表彰を受けました。
基調講演では芝浦工業大学学長の村上雅人氏から「夢高くして足地にあり」と題して講演がありました。先生は超伝導の専門家ですが、高校時代1年間の米国留学が人生を変える体験だったと話され、その体験を織り交ぜながら、「教育の大切さは世界共通の認識だ。教育によって人も国も変わる。そして尊敬できる先生に出会うことがとても重要だ。米国の教育学者の言葉に『偉大な教師は学生の学びに火をつける』とある。若い人が夢と希望を持ち、志を持つことが大切だ。」と話されました。
午後の分科会は7会場に分かれPTA活動について様々な角度から活動の実践報告・研究協議がおこなわれました。また、特に今回は防災教育・復興教育についてパネルディスカッションがおこなわれました。
最終日の記念講演では映画監督の大友啓史氏から「アドリブを生きる力」という演題で講演がありました。演出・監督をした「龍馬伝」「ちゅらさん」「ハゲタカ」「るろうに剣心」等の制作の中で「トラブルやアクシデントは毎日のように起こる。同じように人生も計画通りには行かない。そんな時アドリブ力が必要になる。想定できないことが起こったとき解決策を考え、さらにそれを楽しむ力だ。子供にはそういう力が必要なのではないか。」とエピソードを交え話されました。最後に「子供を育てると言うことは世界で一番クリエイティブな仕事であり、つらさも大きいだろうが喜びも大きい。」と語られました。
また、行事の合間には様々なアトラクションがメイン会場・サブ会場でおこなわれました。多くの地元高校生たちのアトラクションに、高校生のエネルギーを感じ、楽しませていただきました。
閉会式では、知・徳・体に調和した若人の育成と、PTA活動の一層の充実発展を期する大会宣言を満場一致で採択し、来年の開催地千葉県に大会旗を引き継ぎ終了しました。